デカダンス ダンス

地獄詩人ヘルポエマーによる地獄詩のブログ。

毎日がスペシャル

  表題は竹内まりやの曲名からの引用であり、なっちゃんこと小島奈津子がキャスターをしていた頃のめざましテレビにタイアップされてた。朝はフジテレビという家庭であれば、馴染みがあるのではないだろうか。自分は当時小学3年生くらいだったのだが、学校のある日でも、夏休みのラジオ体操から帰ってからでも目覚ましテレビで耳にしていたので思い出深い曲となっている。

 

 

毎日がスペシャル 毎日がスペシャ

Special day for everyone

 

 これは毎日がスペシャルのサビからの引用である。自分はこの曲を「毎日は特別であり、毎日を大切にしよう。今日も朝から新鮮な気持ちでいよう。」というかたちで解釈している。これほど朝の情報番組にマッチする主題はないのではないだろうかとも感じる。

 

 しかしながら、本当に「毎日がスペシャル」であればどうなるのだろう。今日も、明日も明後日も「スペシャル」である。この先も基本そうであるのなら、意味が逆転して「ノーマルな日」が本来の「スペシャルな日」の意味合いととなり、「ノーマル」が「特別」の役割を担ってしまうのではないだろうか。別の方法で考えるのであれば、形骸化したスペシャルの代わりとなる「特別」を指す言葉をつくる必要があるはずである。

 

 自分は、二十代でありながら、悪玉コレステロールやγ‐gtp等、健康診断の結果が非常に悪い。遺伝性もあると思うのだが、強くもないのに酒を飲みすぎている部分が少なからず起因しているはずなので、週に何日か休肝日を設ける必要を感じている。そこで、自分は特別な日にだけ酒をのむことにした。はじめは、今日はESを完成させたからだとか、書類選考が通ったからだとか、ライブを観に行っているからだとか、ほどほどの特別感を保っていた。しかし、日を経る毎に映画に感動したからだとか、いっぱい歩いて疲れたからだとか、徐々にイージーになり、最終的には雲の形が素敵だからだとか、青空の青みが深かったからだとか、なんでも良くなってしまった。拡大解釈が許されるのであれば、受験生が今日は特別やる気で無いから明日集中して勉強しようだとか、部屋の片付けしなきゃいけないけど今日は特別やる気しないから明日でいいやといったことにも汎用できる。ここまできてしまうと「今日は特別だから」が「明日やろうはバカヤロー」が等式で結ぶことができる。

 

 さて、今自分はブログを書いている。ブログを書くなんてなんたる特別な日だろう。当然、無職の自分に構うことなく、我が肝臓は今日もせっせと働いている。